「100人以上の講演会」の構成について(その5)

講師が2人、3人のように複数人が登壇する講演会(コラボパターン)というのもありますね。

このような講演会って

メインの講演者があって、他の方は前座的ポジションやサプライズゲストで登場というようなものや、同列な立場での登壇など、、、、

様々な組合せが考えられます。


複数の場合って、「順番どうしようか?」ってなりますよね。


・有名、無名

・経験数が多い、初登壇

の他にもどんな講演をするのかっていうのも順番を決める上で大切な要素です。

・情熱系、ゆるい系、お笑い系、泣かせ系 ・・・・・など


◇ 講演会って心理学を実践できる場所

楽しいことって時間が早くすぎて、

退屈なことって時間が長く感じることってありませんか?


講演会も、面白い話って あっと言う間に終わりの時間になっちゃうんですよね。

私は、中村文昭さんのお話が好きなんですが、2時間なんてすぐ経っちゃいます。

鉄板の話ってあるんですが、何度聞いても引き込まれちゃうんです。

文昭さんは落語を聞いたりして、話し方の研究もされたことがあるって聞いたこともあります。

確かに、古典落語って同じ話ですが、同じ落語家さんでも2度、3度聞いても面白いってことがあります。同じところで、笑ったり、泣いたりしますね。


で、、、

この 「笑ったり、泣いたり」 というのが重要だったりします。

笑い と 泣き の落差が大きいほど、、、、


  人って感動するんです。


あと、順番も!!


本当に泣くと、通常の心理状態に戻るのに少し時間を必要とします。

泣くのは悲しいだけでなく、感動したときも同じです。

同情かもしれないし、過去の自分の体験を思い出したりかもしれなし、、、、

いずれにしても 泣くことを噛みしめる時間(もしかしたら自分の感情との対話の時間)があり、その余韻にひたる時間を経て、平常な状態に戻ってきます。


なので、 「泣き系の方の次」の講師って結構大変です!!!

会場の方を、ある程度平常の状態にする時間を持つことをしないと、話を受け入れる状態が整っていなので、講師とお客様の感情のギャップが激しすぎてシラけた場になっちゃいます。

こんな時は、ベテランさんにお任せします。


でも、ベテランさんがいないってこともありますよね。

そんな時は、、、、、休憩時間(トイレタイム)を挟んじゃいます。

休憩時間になると、ほとんどの方は席をたってトイレにいったり、飲み物を買いにいったり、一緒にきた友人と感想を言ったりします。

体を動かすことで、感情のリセットを(自動的に)行なってくれるんです!!!



◇ 講師の順番を考えてみよう!

たとえば、、、

情熱系、ゆるい系、お笑い系、泣かせ系 の4人のコラボ講演会をすることになったら。

どんな順番がいいでしょうか?


こうゆうのって定石があるわけではなく、単純に私の個人的な独断なんですけど。



こんな例はどうでしょう


1番:情熱系

   4人のコラボ講演会って、それなりに長時間になりますよね。

   なので、

   家から会場に来て開演を待っている時間を 予想 してみます。

   誰か好きな講師がいるので参加した人は、ワクワクして待っています。

   講演会の主旨に興味を持た人も、ちょっとした期待感があります。

   知り合いに連れてこられた人は、、、、いろいろな感情をお持ちかな!?

   開演前は、まだ 日常的な感情だと思うんです。

   そこで、、、、

   ちょっとテンションが上がる情熱系講師を1番手で登壇いただきます。

   「会場全体の雰囲気をちょっとでも上げるムードをつくる」役割をお願いします。


2番:ゆるい系

   人って周りの状態に引きづられることがあるとは思いませんか?

   1番手の情熱系で会場が盛り上がった感じ にしたいんですが、、、

   情熱系って「熱いのが好きでない人」にとってはうっとうしいと

   思われることがあります。

   「今日来たのは来たのは失敗だったかな」って思うかもしれません。

   そこで、2番手は ゆるい系 に。

   

   あと、感情って結構 ”元に戻す” ことをします。

   夜に明日からxxxxをやるぞ!!! って意気込んでも、

   朝起きてみると昨晩は何であんなに熱くなっていたんだろう

   って思った経験はありませんか?

   これって 正常な心理の動き だそうです。

  

     ”昨日と同じことをすることで生存率を維持する”  機能

   

   ちょっと感情が高ぶったので2番手の講師には

   ・平常心に戻す

   ・情熱系が苦手な人に(ここにいてもいいよという)安心していただく

   という2つの役割をしていただきます。

   

3番:泣き系

   3番手に泣き系を持ってきます。

   平常心に戻ったので、また感情の変化を体験いただく という考えです。


4番:笑い系

   3番手と4番手の間にトイレタイムを挟むというのもありです。

   4番手がベテランなら、2番手と3番手の間にトイレタイムをとり、

   泣きから笑いへの激変を堪能いただく!! というのも構成のひとつです。


講演会全体として、最後のところはしりあがりに感情を持って行ったほうが良いんじゃないかというのが私の今の考えです。


もちろん、実際に誰が講師をするかで、順番は代わります。

こんなこと考えながら順番決めたりすることもあるんだと知って頂ければ幸いです。


「ウルトラマン」や「仮面ライダー」などの30分の特撮モノ や 2時間の映画も

その時間内で 

  みている人に感情の変化を起こしてもらい

  最後は爽やかな感情に持っていく

っていうのが多いんじゃないかなぁと思ったんです。


・会場を出るとき

・家に帰ってご家族に講演会のことを話すとき

・翌日会社に行くとき

今回の講演会に参加して「面白かったなぁ」「楽しかったなぁ」「あの話よかったな~」

っていう

 余韻を味わってもらいたいなぁ

と、いつも考えるんです。どうしたらできるかなぁって。


なかなか、確認はできないんですが、、、

しばらくして(とか数年後でも)、「あの時の講演会楽しかった!」

といってた人がいたよ とか聞くとうれしいですよ!!!


心理学を用いて、講師の順番を考えてみようって難しそうに思えるんですが

「自分だったら、どの順番で聞いてみたいか」

ということに理屈付けしているだけかも!!

その代わり、自分の感情に向き合って自分は何が好きなのかって知ることができます。


他の人たちって、どうやって順番きめてるんだろ!?






IT系イベントサポーター 長野のひろちゃん 公式サイト

コンピューター関連の会社員をしながら、週末はセミナー、講演会、自主上映会などのイベントのスタッフとしてお手伝いをしています。